ONE MAN STANDING 2019 The Greatest Symphony

<女心パート①>
1. Jupiter/ホルスト(OMSオーケストラ)
2. You're My Only Shinin' Star/中山美穂
3. 長い間/Kiroro
4. Squall/松本英子
5. 駅/竹内まりや

<男心パート>
6. Goodbye Day/来生たかお
7. もうひとつの土曜日/浜田省吾

<ミュージカルパート>
【TOP HAT】
8. Cheek to Cheek(MASA friends)
9. Puttin' On the Ritz
10.No Strings

The Boy From OZ
11.Don't Cry Out Loud

【The Greatest Showman】
12.From Now On
13.This Is Me (MASA friends)

<女心パート②>
14.あの日にかえりたい/荒井由実
15.for you.../高橋真梨子
16.Story/AI

17.虹~ヒーロー~/さだまさし

<アンコール>
18.WAになっておどろう~イレ アイエ~/AGHARTA
19.Without you/坂本昌行

2016年のOMSはミュージカルコンサートでしたが、今年は「オーケストラをバックに」「女心を歌い」「愛を届ける」というテーマのコンサートでした。
V6坂本昌行、『ONE MAN STANDING 2019』の公演が決定 第二弾は女心を歌で表現 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
同じオーチャードホールで、前回は金〜日の3日間4公演、今回は水〜日の5日間6公演。前回のように「3日間東京に居ればいいんですよね?!」というわけにはいかず、土日3公演で我慢しました。褒めて褒めて♪

さて、今回は「日本の女性シンガーのヒット曲を中心としたナンバー」ということでミュージカルをやるとは言っていませんでしたが、“MASA Friends”のメンバーががっつりミュージカル俳優さんだったのと、何故か事あるごとに今回のOMSを「ミュージカルコンサート」と説明する文章に出会ったので、少しはやるんだろうなと思ってましたよ(笑)
女性曲、男性曲、ミュージカル曲がバランスよく並んだセットリストで、まーくんさんの歌声を堪能できる素敵なコンサートでした。

私は分をわきまえているマージカル担なので3公演で我慢できましたが、それでもOMSが映像化/音源化されないのは勿体ないお化けが出まくるので、引き続き呪っていきたい所存です。コンサートの音源化がダメならカバーアルバムでもいい。

コンサートの感想

昭和曲ばかりになっちゃったと言われて分かるかヒヤヒヤしていましたが、半分くらいはわかったし、初日に入らなかったおかげでレポでセトリを予習することが出来て助かりました。
ネタバレ回避する人や、ネタバレ回避のために絶対初日に入るポリシーの人もいますが、私は「知らん曲だった…」と思うとテンション下がるマンなので、セトリは出来るだけ予習したい派です。

<女心パート①>は「いつまでもそばにいて」「彼女は30歳までに結婚したいという夢があったけれど、彼氏はずっと仕事を理由に結婚を待ってもらっていた。そんな彼氏に対して彼女は何も言わずに待っていてあげた」「2年前に別れた彼に会って、愛してたのは私だけだったと気付いた」と続きます。切ない…。
「マーダーフォートゥー」のステフの曲「He needs a Partner」を思い出しました。壁にもたれながら1人で歌うステフは可愛い。
「まーくんさんは女優」という主張を繰り返す私ですが、ちゃんと根拠はあって、ステフを見ていただければ分かるんです。嘘じゃないもん!
まーくんさんに女性曲カバーを提案したグローブ座の人(多分)も分かってくれてるはず。

<男心パート>に入る前に毎回「箸休め」って言うんだけど、休んでるのはまーくんさんであって私たちじゃないからね??
「昔より愛が足りないって君は言うけど、隣にいるただそれだけでいいんじゃないの 君だって無意識に甘えてるよ」と歌うの、マジムカつく!それだけじゃ不安になるって言ってるじゃん!わかってねーな!!とプンスカしていました(曲は良い)
うっかり「箸休め」と言ってしまうくらい女心は難しいんだろうとは分かってるけど、「長い間」の女心はホントにわかって選曲したの???(怒)
つい怒ってしまいましたが、感情移入が激しすぎるだけなので大目に見てください。
男心パートになると歌い方も変わるのが不思議。

<ミュージカルパート>で「我慢できずにミュージカルやっちゃいました」って言うの可愛すぎでしょ(怒)
我慢できないくらいミュージカルが好きなのに我慢してるの可哀想すぎるから、もっとミュージカルやらせてあげよう…?
去年のトプハと、グレイテスト・ショーマンをやるのはまだ想定内だけど、ヒュー・ジャックマン繋がりでオズをまたやってくれるとは思ってなくてビックリ!まーくんさんはだいたいヒュー・ジャックマンって私もよく言うけど、まーくんさんも自分で思ってたんだ!嬉しい!もっとどんどん言っていこ!
まーくんさんはちゃんと衣装も作ってもらって、WOWOWではやってない「From Now On」を。「This Is Me」はMASA friendsで。聴き応えも見応えもあって良かった!

女心パートも男心パートもそれぞれ魅力ある歌声にうっとり聞き惚れるけど、ミュージカルになると目に見えて水を得た魚のように生き生きするから、本当に切なくなる。遠回りの人生だね。

戻りまして<女心パート②>ですが、特筆すべきは「for you...」。「あなたが欲しい、あなたが欲しい」という歌詞が印象的なこの曲ですが、3回聴いた中でオーラスが特に力強くて、まーくんさんから何かがブワッと出てました。ものすごいパワーをぶつけられて身震いしたくらい。
女心パート①では想いを声に出すことが出来なかった彼女が、これほど感情を露わに出来るようになったなんて(涙) それはミュージカルパートで感情を出すことを知ったからなのでは?と考えてしまうくらいの変化でした。

最後の曲はさだまさしさんの「虹〜ヒーロー〜」。雪村いずみさんに提供した「虹〜singer〜」の歌詞を女性から男性に変えたものだそうですが、語尾を少し変えているのと、「ヒロイン」が「ヒーロー」になっているくらいです。
これは余談ですが、「ヒロイン」には主役感があるけど「ヒーロー」は主人公を助けにくる役割って感じがして、特に主役感無くないですか?自分が女性だから感じるだけなのかもしれないけれど。男性名詞と女性名詞の違いだけのはずなのに、ヒーローとヒロインに期待する役割が違ったことに気づいて興味深かったです。長い余談でした。
さて、これは恋愛の曲ではありません。今回のコンサートでは「アイドル」でも「ミュージカルスター」でもなく「singer」として歌ったまーくんさんが、これからも歌い続ける覚悟を示す曲であり、また、これまでの人生を振り返る曲でもあります。去っていった仲間もいるし、自分だって早々に去るという選択肢もあった。でもまだ今も歌っている。さださんや雪村さんのキャリアと比べれば、まーくんさんなんてまだまだ若造ですが、アイドル業界では長い方です。私もファンになった当初(2004年頃)は、まーくんさんが40歳を過ぎてもなおアイドルとして現役でいるとは思いもしませんでしたし、正直いつまでどのような形で活動ができるのか想像がつきませんでした。だからこそ、アイドル以外の道を早く確立して欲しかったし、そのためには早くジャニオタ以外からの評価を受けないといけないのでは、と焦っていたところもありました。でも、前回のOMSでの「遠回りだけど近道なんです」という言葉を聞いて、焦らなくてもいいんだと納得しました。
今回この曲で改めて、今まで進んできた道をこれからも歩んでいくまーくんさんの姿を見守っていこう、と思うことができました。

アンコールで歌われたのはV6の「WAになっておどろう」の原曲である「WAになっておどろう 〜イレ アイエ〜」と、まーくんさんのソロ曲である「Without you」の2曲です。
厳密にV6名義の曲は「Without you」のみなので、まーくんさんも「前回は1つも持ち歌を歌えず、今回も歌えないままかと思ったけれど、なんとか1曲だけ歌わせてもらえた」と冗談交じりに言っていました。
「Without you」は1998年発売のミニアルバム「SUPER HEROES」に収録されている古い曲で、私もこの曲をブイコンで生で聴いたことはないのですが、そもそも最近のブイコンではソロ曲を歌わないし、そもそも最近ブイコンをしていない。
そんなわけで超懐かしい曲なので、特にV6を意識することなく聴くことができて良かった気がします。

V6はどんなバラードでも踊れちゃうことで有名ですが、前回(2017年)のブイコンにおけるまーくんさんプロデュース曲は「踊らずに聴かせる」をコンセプトにした楽曲「Answer」でした。他のメンバーはそれでも踊りたそうでしたが、踊らせませんでした。
「Without you」は踊るような曲ではないけれど、踊らずにV6の曲を歌うまーくんさんを見て「Answer」を思い出しました。
V6はダンスが武器のグループだからそんなに長くは続けられないだろうな、という予想に反して平均年齢40歳を超えた今でもなお踊っていますが、「Answer」で踊らないパフォーマンスを選択したのは何か意図があったのか、なかったのか。
今回の「singer」としてのソロコンは自分発信ではなくオファーを受けてのものだったけれど、まーくんさんのみならずV6にも「singer」という将来像があるのでは、と思いました。

客層について

3年前のOMSと比べて、会場は同じ、期間は3日4公演→5日6公演になって、客層はどれだけ変わったかと言うと、恐らくほぼ変わっていないと思われます。平日公演に入っていないしリアルなところは分からないけれど、前回3日間入ったオタクのほとんどが今年は5日間入ったという感じ。
まーくんさんのソロコンなので、まー担とそれに類する人々が入るのは当然。東京の会場に行けるオタクが本気出して、入りたい回数分ほぼ入れるくらいの適度なキャパがオーチャード3日間プラスαなのだろうと納得した次第です。ちなみにオーチャードホールのキャパは2150人です。

チケット代がS席9800円で、こんな価格設定でどうやってオーケストラコンサートを成り立たせているのか全く納得できないものの、今回はグッズとしてメッセージフォト1枚600円×5種があったので、不足分はそちらで回収していただけたのでしょうか。
かさばらない&量産しやすいグッズだし、売り切れなくても赤字ということは無いはずだけど、売り子のお姉さんがたくさん並んでいたおかげかグッズ列はほとんど無かったし、日曜の開演前の時点でも潤沢に残っていたので、一体どのくらい売れる見込みだったのかすごく気になります。つまり、延べ人数2150人×6公演=12900人だけど、実人数はどのくらいと見込んでいたのか。
余っちゃうのは勿体ない!と日曜に買い足して、結局4セット買ったのですが(3公演入ったから3+予備1=4という計算)、みんなどのくらい買ったんでしょう?
運営側の理想としてはなるべく沢山の人に観てもらいたくて公演回数を増やしているはずだけど、実際のところはオタクのリピート回数が増えているだけだとしたら。いや、オタク側にとってはリピートできるのは嬉しいことなので良いのだけど。難しいなぁ。

同じようなことがミュージカルブームにもあるよね、という話を最近していました。一般客はチケットを取りづらいけど、ミュージカルファンは何公演も確保しちゃって、観れる人と観れない人の格差は広がるばかりなのです。
ある程度観れる側に居ながらこんなことを言うのはどうなのかという感じだけど、どうなるのが理想的なんだろう、とずっと考えています。リピートは決して悪じゃないんですよ!楽しみ方の1つとして、ちゃんと正規のチケット代を払って観てるんだから。しかし、チケット枚数は有限。うーーん。
チケットの転売防止策について考えると、1人でチケットを大量に購入するのは転売の恐れありとして制限される可能性があるし、本人確認のために全てのチケットに入場者名を登録する運用にしたら、次回の抽選では前回入れてない人を優先的に当選させてあげようとなるのが人情だと思うし。でもそんなことされたら毎回リピートしたいオタクは困るし。
とかくこの世は難しいです。