カノトイハナサガモノラ初見感想というかストーリー覚書

TTT第2弾でございます。
東京グローブ座で7/27から上演されておりますが、なんやかんやありまして、東京公演も終わりそうな8/18に滑り込みでマイ初日を迎えることができました。

TTTは観る人によって受け取り方が違うし、同じ人が見てもその都度感じるポイントが変わると前回学んだので、今回も初見感想を残しておこうと思います。感想というか、初見ではここまでしか覚えられませんでしたという記録。文章の構成は考えないので読みづらくて申し訳ない!(それはいつも)

ネタバレウェルカム派にもかかわらず、情報収集能力が低く、今回もネタバレレポになかなかたどり着けませんでした。うぐぐぐ。なので限られた情報を頼りに観ました。私はやっぱりある程度見どころを事前に知っておきたいタイプ。
あらすじを読んでいたので、作品の舞台が「ソウル・ターミナル」であることを知った上で観ていたけど、3人は分かってなくて、ソウルターミナルの説明がされないまましばらく話が進むから、あらすじ読まずにこの流れを見た人たちはどんな話だと思いながら見たんだろう?ってことが気になった。

ざっくり流れに沿った(つもりの)覚書

「Traveler」「Glory」「WISHES」
幕が上がったのかわからない感じでふらっと3人が集まり、バンドの演奏をバックに歌い始める。どんな流れか細かいことは覚えてないけど、わりと普通にトニコン。というかトニコンのリハ風景という感じなのかも。

「俺、ずっと思ってたんだけどぉ…」と何気なく話し出すイノに「ずっと思っていて言わなかったことを、今言おうと思った、その変化が怖いから聞きたくない」と拒絶するまーくんさん。本物のまーくんさんにこういうことを言うイメージはあんまりないけど、この拒絶の理由は腑に落ちる。このくだりは何度か繰り返されて「会話のネタとして出しただけなのになんで聞いてすらもらえないのか」とか食い下がるんだけどダメで。しばらくして「ちょっと思ったんだけど」とイノが言い換えたら、まーくんさんは驚くほど素直に聞き入れたから、それを受けてイノが「そんなこと?!それなら俺が悪い!」と謝る。
まーくんさんがどこに引っかかっていたかちゃんと気付けて、ちゃんと謝れるのエライ。私なら「そんなことでいちいちめんどくさいわ」って舌打ちしそう。

なんとか話を盛り上げようとするイノ。他2人が喋ってたら1人遊びして話を聞いてなくて、相槌を求められたらテキトーに頷いちゃう坂長。なんかとても坂長だ…。
この流れでひろしから出た疑問もなかなか興味深いものだった気がするけどもう忘れた…。だって!メモが!取れないから!!

これはもっと後の方だけど、ひろしが「俺、ずっと思ってたんだけど」と言い出すと、まーくんさんが「長野がそんなこと言うの珍しい!続けて!」と手のひら返すところ。この対応の違いの原因を掘り下げても面白そう。
「3つあるんだけど…。1つめはラーメンの王道は本当に醤油なのか。2つめはラーメンにコーンは具としてアリか。3つめはラーメン…(忘れた)」「それ、ラーメン以外に無いの?!」「じゃあチャーハンでもいい」「いや…」「八宝菜」「中華しかないのかよ!」
これは「考えていることを言葉にすると形が変わってしまう」という話。これは私の解釈だけど、頭の中でぼんやり「王道とは」と考えていても、会話にするために「ラーメンの王道は本当に醤油なのか」という言葉を紡いでいて、でもそれはふわふわした考えの1つの形でしかない。魂と人体も同じではないのか。ふわふわした形のない魂、それを見える形にしたものが人体。
ソウル・ターミナルの説明で三人三様の格好(ひろしは派手な衣装、まーくんさんはサプール、イノはこの時もうラフな服になってたっけ?)になってるのを「魂の具現化」と言ったのもしっくりきた。このイメージあるある。というか、ひろしのこのキャラはブイの中のキャラというか、トニの中でのキャラだよね。この話は忘れてなければまた後で。

身近に死がないから、死について考えていない。集合住宅のエレベーターに棺桶が入らないのは、死を想定していないから。
ひろしがこの話題を出すこの脚本は、ヒロムのことがある前に出来たものなのだけど、奇しくも身近な死を経験した直後の公演となり、ヒロムへのトニセンなりのレクイエムみたいになっている。なってるか?レクイエムって言いたいだけでは。

「会って話を」
グーにした両手首をくっつけてお花のように開き、その上に顎を乗せるぶりっ子ポーズ(伝われ…)。オリジナルから振りや演出を変えてくるのもトニセン流であるな。
最初3人で歌ってたのに、双眼鏡でまーくんさんをロックオンしている間にイノまーの2人だけになっていました!ひろしの消失マジック!(違)
まー担として坂長シンメをどう思うか訊かれることが稀にあるのですが、実はパフォーマンスとしてはイノまーシンメ推しなのです。形も歌声も似てる。だから、イノまーの「会って話を」はご褒美かよ!と思いながら見てました。これ、二人ともがそれぞれいなくなった誰か(ひろしでも可)を思いながら歌っていると想定するか、二人の話だと想定して見るかでストーリーが変わってくるので2度おいしいです。お試しあれ。どんな話だ。

「Stranger than paradise」
派手な衣装で登場してキメ顔をあれこれ試すひろし。その姿まさに「Stranger」。なんでそんなことをするのか?と訊かれて、考えながら出した答えが「使命だから…?」
「使命」という言葉には「与えられた重大な務め」「責任をもって果たさなければならない任務」という意味があり、「仕事だから」という答えよりも更に重い義務感を感じる。
まーくんさんが「なぜこの歳までそのスタイルを維持できているのか」と訊かれた時に「舞台の上で人前に立つ仕事をしているから」と答えていたのを思い出した。使命か…。
でも、使命だから嫌々やってるというニュアンスではなかったはず。歌もダンスも自然とやりたくなるっぽいことを言ってた気がする。

「コバルトブルー」
「俺、ずっと思ってたんだけど」を言い換えて「ちょっと思ったんだけどぉ、さかもとくんって彼女いるの?」「ブフォッwww」。これは囲み会見で彼女いるのって訊かれるわ。なんなら訊かなきゃおかしいw その回答が「一昨日健から電話が来た」になるのはもっとおかしいけど。
元カノとの冬の思い出シーン、という名のコント。サカモトのうさんくささがひどいけど、リア恋ホイホイ。一応優しくしようとしてるところとか、彼なりにオンナに好意をもって接しているんだろうことはわかる。しかし「サカモトはここにいないみたい」と言われてしまう。わかるわかる!(私はサカモトの何を知っているのか)

「遠いところまで」
よっちゃんは天使。「なんでアイドルになったの?」「なんでだったかなぁ」「それっていくつのとき?」「小学6年生かな」「じゃあ訊いてみたらいいじゃない」そう言って登場する小学6年生のよっちゃん(人形操作は坂長)。「真彦に俊彦、俊彦でとしちゃんだし、自分もよっちゃんって呼ばれてるから、ジャニーズになれるはず!」という三段論法がかわいすぎる。

「20th Centuryデス」
オーナーから「自己紹介してみなよ」って言われて「井ノ原快彦です」などと言うと「名乗った時点で『デス』で一回死んでるんだよ」と言われる。なるほど。言葉という形になったものは、役目が終わると死ぬ。そしてまた生まれる。「20th Centuryです」と名乗ることで3人にトニセンという形ができる。
まーくんさんがイノから「リーダー」と呼ばれるところがあるんだけど、それは「20th Century」という形を自覚する前だったか後だったか。まーくんさんが「リーダー」と呼ばれるのは、3人の関係性に名前が付いているからなのだろう。

「愛なんだ」
「愛って何だろう」という問いかけ。「情熱」とか「ギュッとしたくなる」とかそんな答えだったかな。どれも間違いだし、どれも正解。愛は形のないもの。正確に言葉にすることは出来ない。そんな話からの「愛なんだ」は、トニセン愛を感じてジーンとした。うまく言葉に出来ない。でもそれで正解。

「トライアングル」
ヒロム発案のトライアングルがようやく登場。オーナーも鳴らす。映像の3人がほんわかしてて、すごくトニセンっぽい。トライアングルってグライダーの持ち手みたい。手を取り合って飛んでるのもかわいい。まーくんさんの腕枕で寄り添って寝転がるトニセン超かわいい。

「カノトイハナサガモノラ」
どんな流れのエンディングかもう思い出せないんだけど(1日しか経ってない)、トライアングルの映像が赤ちゃんの頃から成長していってブイコンの過去映像になり、スクリーンが外されるとデビューコンの衣装っぽいけどちょっと違う蛍光色とかの入った衣装で登場、かな。イノはハーフパンツ。
すごく覚えやすいメロディとかわいい振り付け。この曲のおかげでこの意味不明なタイトルを覚えられる。

「Traveler」
「カノトイハナサガモノラ」を歌い終わって「ありがとうございました〜」と3人で出てきて「今日はどうでしたか?」と話を振る普通のトニ舞台のカテコ。かと思いきや、実はまだ演技が続いている。「今日…?昨日?」不可思議な カテコが終わると流れる「Traveler」。これで本当におしまい。

なんとなく全体的な感想

最初に書いたとおり、ガッツリとあらすじや雑誌のレポを読み、少しだけどネタバレレポを漁った上で観劇しています。だから、ひろしが雪を降らせるのも、段差で2回つまずくのも、ループものなのではないかという考察も知っていました。なので敢えて覚書にも書いてない。たしかに、知らずに観た方がビックリできるし、自分で気付けた方が面白いのだけど、TTTは特に、投げられるお題が抽象的でかつたくさんあるから、あんまり手前のところでキャパオーバーしたくない気持ちがあって、ある程度予習しておきたかったのでした。何回も観れるのなら自分で少しづつ気付ける方がいいんだけどね。

今回受け取ったテーマとしては「言葉にすると自由を失う」「形のないものを目に見える姿にするための言葉/名前」みたいなところが大きかったかな。
「言葉にすると自由を失う」という台詞は本当は前回の「戸惑いの惑星」で最後にイノの似顔絵を描くシーンでの台詞なんだけど、今回にも通じるなと思って。TTTというプロジェクト自体が「コンサートやトークショー、ミュージカルとも違う新しい舞台のカタチ」を目指したものなので、「これはお芝居です」と言うのは正解だけど間違ってるんじゃないかな〜と思うわけです。

前回はお芝居要素が強くて、冒頭のトニセンのフリートークっぽいところもわりと芝居がかった癖のある喋り方になってるように感じたんだけど、今回はかなり自然になってて大満足でした。こういうのを待ってた!ここはアドリブのフリートークかな?と思わせて実は台詞っていう芝居。ワークショップでトニコンのMCを文字起こししたものを読まされた、という雑誌のインタビューを読んだ時から期待しまくりだったのでした。

今回は森山直太朗くんの舞台公演の演出を手掛ける御徒町くんの作品だから、コンサートをベースにした上での曲の世界観を繋げるお芝居、っぽい構成になってるように感じて、前回と全然違うものが見れたのも大満足。

「ラーメンの話をしてたらお腹すいてきちゃった」「お腹すいてる時『おなかすいた』って言葉が頭に浮かんでる?言葉じゃなくてラーメンが頭に浮かんでるんじゃない?」
この問いかけも、ああ!なるほど!となった。わかりやすい。ぼやーんと頭の中で考えてることを言葉に出した時に、ちょっと思ってたのとニュアンス違うけどこれでいいやと妥協したり、いやそんなところを突っ込まれてもそこは私の訴えたかったことの本質じゃないんだけどなと苦々しく思うことも少なくないはず。

あと、トニセンについては、上でもチラっと書いたけど、三人三様の格好を「魂の具現化」と表現されたのにもすごく納得した。キザキャラまーくんさん、弟キャラよっちゃん、面白キャラひろし。終わった直後、ひろし担のお友達に「ファンとしてあのひろしでいいんですか?!」と思わず問い詰めてしまったのだけど(失礼すぎる)、長野の五輪とか大袈裟先生とかの系譜、長野くんに面白いことをさせたい気持ちはめちゃくちゃわかるのだけど、もっと普通(?)にその綺麗な顔で優しく微笑んで欲しいとかそういうのがファンの願望なのではないのかしら?!イノ担とまー担だけ美味しい思いをしているのでは…と毎度ハラハラしてしまいます。ひろしもお笑いじゃない本気のキメ顔でファンを虜にしたいとか思ってるんじゃないのかな(ハラハラ)
まーくんさんのイメージもアレなんだなー。まーくんさんに求める理想が高い。「坂本くんはミステリアスだよね〜。Jr.時代とか、帰れって言われて本当に帰ったり、後輩のバックにはつきたくないって言ったり」「何も考えてないだけだよ」「いや!ちがう!」私も、まーくんさんは何も考えてないだけだと思うんだけど(自担に対して失礼すぎる)、イノのまーくんさんへの理想が高すぎる。なんでこんなことに…。
今までだと「あまりにイメージの型にハマりすぎなキャラ設定では…」とモヤモヤしていたところだけど、「これは具現化です」と言われると納得するしかない。


と、とりあえず初見でメモを取れない状況で覚えていることをバーッと吐き出してみました。見る前からすでに知ってた情報は特に書いてないので、レポとしてはかなり穴だらけで申し訳ないです。
今回のTTT2を、皆さんはどんなスタンスで観てらっしゃるのかな?なにを楽しみに観に行ってるのかな?何回観るのかな?というところが気になっています。トニコンとして楽しもうと思えば楽しめるので、これとは別でトニコンをやるとしたらどんなことをすればいいのか、正直私は思いつきません。トニコンとTTTにかけるファンとしての熱量の違いみたいなものを自問自答してみると面白い気がします。トニコンに何を求めるのか。まぁ、ここ数年でファンになった方にとってはトニコンなんて幻の存在なんですけどね。

こんなおさまりの悪い締め方でいいのか不安だけど、私のブログなので私が決める!次回は、多分、大阪千秋楽を観ておしまいなので、大きな勘違いをしていたとしても、もう次しか記憶を補正するチャンスがない…。恐ろしすぎるので円盤化を待っております。