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「夜中に犬に起こった奇妙な事件」

シアターBRAVA! 4/27(日)13時開演の回を観ました。世田谷パブリックシアターの東京公演は観ておらず、大阪公演も終盤での初観劇です。原作は読まず、ネタバレはふんわり目に入る範囲で把握、という状態で臨みました。

剛くんが演じたのは15歳のアスペルガー症候群の少年・幸人でしたが、物理数学が天才的なだけの普通の5歳の幼児なのかもしれない、と思いながら観ました。8割くらいは高岡早紀さん演じる幸人の母に感情移入して観ていたので、デパートで暴れたり、数学検定を受けなきゃいけないから帰らなきゃいけないと主張する子供を前に途方にくれる感じがツラくて、すぐ涙腺が崩壊していました。他の方とは泣きポイントがズレていたかもしれません。最後の「来年は数学検定1級を取る。次は物理学検定。そして大学に通う」と将来の夢を語るところ。この子には将来がある、叶えたい目標がある。ああ、このシーンを思い出しただけでわけもなく涙が溢れます。これを書いているのは朝の通勤電車なので、泣いているとまるで出社拒否の人みたいです。困ります。疲れているのかもしれません。
頑なで天才で純真な子を最近もどこかで観たな、と記憶をたどったら、フランケンシュタインの怪物さんでした。「黄色は嫌い!」と「矛盾は嫌い!」って似てますよね。そんなことないですか。感情移入の残り2割は幸人です。中学の理科の先生が何にでも「なんで?」って訊く人で、その影響で私も、何かと理由を考えたがるようになりました。だから幸人の、自分の立てた仮説やルールに従って判断していく経緯が、とても共感できました。「お父さんは犬を殺したから僕のことも殺すかもしれない」殺すわけないよ、って言い切ってあげたい。でもその仮説は偽であると証明することが、幸人にはできなかったのでしょう。

証明の話から。数学から随分遠ざかっているので「~が偽であることを証明せよ」って設問(だったと思う多分)に、偽の証明ってどうするんだっけ?って悩みながらカーテンコールを待ったのですが、ピタゴラスの定理で直角三角形の証明ができればいいだけだったんですね。準1級にしては簡単じゃないかな?でもそんなことどうでもいいくらい、数式を歌いながら踊る幸人?剛くん?もうどっちかわかりませんが可愛いかったです。どっちでもいいです。(n-1)^2 + (2n)^2 = (n+1)^2 って数式の「いち」の「ち」が可愛い!「いちぃ↑」って語尾が上がるの可愛い!ありがとうピタゴラス

ジャニーズアイドルのファンって歌い踊ってる姿が好きって人が多いと思うんだけど、ブイはコンサートツアーも年1回やらない程度だし、生で好きな子を拝もうと思ったら舞台の方が観られる機会が多いのです。私は元々舞台が好きだから舞台をいっぱいやってくれるのは願ったり叶ったりだけど、例えば、剛くんのダンスは好きだけど舞台演劇は好きじゃないって人だと、興味もないのに劇場に通わないと好きな剛くんに逢えないのは苦痛であろうなぁと思っていたのです。今回の犬事件は舞台演劇ならではの演出だったから余計に、苦手な人は苦手だろうなって。それでも舞台上の剛くんはカッコイイ/可愛いから生で観ないわけにはいかない。
でもよく考えれば、私の自担が今一番力を入れている仕事がお料理なんだけど(ミュージカルスタアだったはずなのに意味がわからない)申し訳ないけど私自身は料理なんて全然興味なくて、レシピも調理法も全く頭に入らないし、簡単!私もやってみよう!なんて微塵も思わないけど、自担は可愛いから見るのは全然苦痛じゃない。むしろ毎回楽しみに見てる。それと一緒なのかな。演劇自体に興味持てなくてもいい。自担可愛かったー、以上。って感想しか持てなくても舞台を観に行くことは許されていいんじゃないのか。
そんなことを考えながら犬事件を観ていたら、カーテンコールに出てきたのは歌い踊る剛くんでした!舞台興味ないからって理由でチケット取らなかったら、この可愛くてカッコイイ剛くんを観れなかったんですね。恐ろしい。ブイコンがしばらく無いからファンサービスでこのコーナーを演出に入れたとは思わないけど、ブイコン不足の延命措置にはなった気がする。カテコのハッピーエンド感にオズのRIOが思い起こされるピーター病なので、やっぱりお料理だけじゃなくミュージカルやってよぉ、お料理ミュージカルでもイイよぉ、と地団駄踏みました。
カーテンコールじゃないけど、本編でふわりとリフティングされている剛くんに、これはフィギュアスケートのペアダンス?もしくはSHOCKのリカ?と軽く頭が混乱しました。

今回の演出は鈴木裕美さんで、つい最近ではまーくんさんとパイセンの「フランケンシュタイン」少し昔になるけど健くんの「第32進海丸」も裕美さん演出でした。健くん舞台の方は脚本も同じ蓬莱さんでしたね。共演者さんも、剛くんは全員初共演でも小島聖さんがラブべで健くんと共演してたりで、観客として「いつもうちの子達がお世話になってます!今回もどうぞ宜しく」って気持ち(何様)で観れる安心感。剛くんが健くんに裕美さんや小島さんの話を聞いたんだなって思うと、ソロ仕事なのに剛健エピソードまでいただけちゃって得した気分になりますよね。裕美さんについては、まーくんさんやパイセンにも聞いてくれたかい?
小島聖さんは、ラブべの時の地に足ついてない役柄とは全然違うキャラクタでキュートでしたね。高岡早紀さんは母親役だけどやっぱり魔性の色気を感じました。最近は、女性キャストに注目して観ていることが多いみたいです。

インタビューや対談記事で「ジャニーズの人って○○ですよね」という評価を演出家さんや共演者さんにされることがよくあります。記事なので、もちろん良い面として。ジャニーズはたくさんのタレントを抱える事務所なのに、事務所タレントの特性として認識されているということは、アイドル業が役者業のプラスになっているのでしょう。事務所の先輩たちが築いたプラスイメージを裏切れない後輩たちは、さぞプレッシャーだろうなと思います。
アイドルとは成長の過程を楽しむものという定義が、特に若いアイドルファンの中にはあるように感じるのだけども、少なくとも私の好きなアイドルたちはそんな下駄を履かせなくても他の役者さんと並んで一人前の仕事が出来ていると思えるので、胸を張って劇場に足を運べます。それでもアイドルとしてマイナスの色眼鏡で見られるのなら、それは私たちファンや彼らの周りの人間の問題もあるんだろうなぁ。