チケット転売問題についてジャニオタとして考えてみた 【その2:対応案編】

先のエントリー(チケット転売問題についてジャニオタとして考えてみた 【その1:要件定義編】 - 乙女スパイラル)でダラダラとジャニーズのチケット転売に関する要件を書き連ねました。続きまして、その要件を踏まえているかどうかあやしい、超個人的な理想のチケット転売システム(案)の仕様を挙げてみます。
なお、転売仕様としては現行の標準的な先振込でのチケット販売方式をベースに考えていますが、理想のチケット販売システムについても後で述べたいと思います。理想の販売システムに合った転売システムを考えるべきかなとも思ったのですが、どこまで実現できるか、というか実現させるのは私じゃないよねという無責任企画なので、これ以上深くは考えません。無理です。

チケット転売システム(案)

転売のタイミングは大きく3段階あって、それぞれで転売の仕方が変わってくると思うので、それなら3種類の転売システムを用意したら良いのでは?という安易な案です。
あと、どの段階においても、転売システムを介さずに特定の人に譲る場合があるかと思いますが、一旦ここでは考えないこととします。本人確認を厳密に行うためには、同行/名義貸し/定価譲渡/高値転売の違いを何らかの形で見分けられないといけなくて、話がややこしくなるので。譲り先を広く探す手段としての転売システム、という定義です。

①チケット未着(席番未定)
コンサートはほぼFC独占ですが、舞台は劇場枠やPG枠など様々な媒体があります。ここでは、ジャニFC枠の転売のみを対象とします。
コン事務からチケットが発送されるまでに譲り・交換分を確定させ、チケットの名義人欄を取引が成立した後の人の名前に差し替えて発送します。

  • 考え方:
    • 譲るチケは一旦コン事務に戻す&求めるチケは2次抽選エントリー
  • メリット:
    • 交換希望では譲と求のマッチングが難しいため、譲るチケ全体から交換先を探せる方が良い。
    • チケット発送前なので席番はわかっていません。未着時点で交換成立していたのに席が悪いからと一方的にキャンセルされる、というトラブルを防ぎます。立ち見がくるか良席がくるかはコン事務次第。
  • 転売サイト運営:コンサート事務局
  • 受付期間:当落発表〜該当公演のチケット到着1週間前
  • 受付方式:Webサイト
  • 利用対象:FC会員のみ
  • 譲る側のエントリー条件:
    • 交換希望 or 譲りのみ
    • 枚数を減らすのは可(例:3枚のうち1枚のみ交換)。名義人本人が入れなくなった場合でも、名義の書き換えは行わない。例のケースであれば名義人住所宛に2枚発送する。
    • エントリー件数は上限なし
    • 当選していない公演の譲るエントリーはNG(コン事務が運営なので、登録時にエラーチェック可能)
    • 交換希望の場合、「譲りあり」として求める側のエントリーと同様の項目を登録。求める公演の選択数は「求める側のエントリー上限数」と同じ。
    • 交換希望の場合、譲る公演も求める公演もチケット発送前であること。
    • 交換希望の場合、枚数を変更しての交換も可(例:譲1枚、求2枚)
    • 譲りのみの場合、譲り公演のエントリー期限時点でその公演を求めるエントリーがなければ、返金 or そのまま自分名義として送ってもらう(返金なし)がエントリー時に選択できる。
    • 交換希望の場合、譲り公演のエントリー期限時点で交換が成立しなければ、返金 or そのまま自分名義で送ってもらう(返金なし)、がエントリー時に選択できる。求める公演のチケットの発送日が後であれば、以降は「求めるのみ」として継続エントリー可。
  • 求める側のエントリー条件:
    • 交換希望 or 求めるのみ
    • 1次抽選で落選した公演への再エントリー可
    • 枚数は1次抽選と同条件
    • 第1〜第3希望までエントリー可。「どこでもよい」も可。ただし、抽選後のキャンセルは不可。
    • 1名義あたりのエントリー上限数は1次抽選と同条件
  • 抽選の仕組み
    • 譲るチケ+FC枠余り(あれば)の中から抽選。
    • 優先順位⑴ 交換希望の名義
    • 優先順位⑵ 求めるのみのうち、1次抽選で全滅している名義
    • 優先順位⑶ その他
  • 抽選結果はメールにて連絡。当選時には3営業日内に振込。交換希望の場合は差額分を振込 or 返金。

②チケット到着後(席番判明)
席番が分かっている段階では、FC枠もPG枠も関係なく交換・転売できるのが望ましいかと思います。
定価取引をしたいのであれば、改めて公式が転売サイトを作らずとも、例えば私がよく使っている「おけぴ」(おけぴチケット救済サービス(定価以下限定チケット掲示板))でも全然可能です。比較的ジャニーズの公演の掲示は少ない気がしますが、ジャニオタ専用のチケット掲示板とかTwittermixiなどのSNSが主流だからかもしれません。でも、求める掲示が多くて譲る掲示を探しづらいとか、それこそ定価以上や詐欺も少なくないイメージで、あんまり使いたくないんですよねぇ…。おけぴは譲ると交換しか掲示できないし、定価以下でしか使えないルールなので、比較的安全に取引ができてオススメですよ。みんな使えばいいのに。別におけぴの宣伝をしたいわけではないのですがw

  • 考え方

やっぱり宣伝みたいになっちゃいますが(笑)、おけぴの入金お取次ぎサービス(おけぴ入金お取次ぎサービスとは)は手数料630円で売り手と買い手の間に入って安全取引を保証してくれるので、理想的な気がします。私自身はいつも相手と直接取引するので、使ったことはないのですが。手数料は、売り手・買い手・折半のどれでも選べるそうです。
でも、おけぴの取次は交換には使えないので、安全に交換ができる仕組みも欲しいですね。

  • メリット

チケット掲示板として定価以上の値段設定ができない仕様であること。
かつ、取次サービスによって、取引時の下記のようなトラブルを防ぐ。
・チケット当日渡しでドタられる
・振り込んだのにチケットを送ってこない
・掲示より高い金額を要求される
・交換相手がチケットを送ってこない

  • 転売サイト運営:コンサート事務局でも良いが、FC枠に限らず幅広く扱って欲しいので、第三者機関(?)がいいかも。
  • 受付期間:チケット到着(席番判明)後〜公演1週間前(未発券なら2日前)
  • 受付方式:Webサイト
  • 利用対象:FC会員に限らず。転売サイトへの会員登録者限定。
  • 取引方式:利用者同士の直接取引は不可。全て運営事務局が取次ぐ。(直接取引の方が断然やりやすいんだけど、個人情報流出につながるし、詐欺のリスクも高くなるので)
  • エントリー条件:
    • 譲る or 交換掲示のみ。求めるのみの掲示は不可。
    • 譲るチケットは席番判明後であること。交換希望の場合、求める公演のチケットが未着なのは可。ただし、席番判明後のキャンセルは厳禁。(未着でも可とするかどうかは自己責任で判断)
    • 譲るチケットのだいたいの席番を記載すること。交換の場合、求める席番があれば記載可(下手側希望、立ち見不可など)。
  • 取引の仕組み
    • ① 譲る側がサイトにチケット情報をエントリー
    • ② 求める側が、サイトの掲示に対して取引希望の問い合わせを投げる(問い合わせ上限数設定可)。運営事務局より問い合わせ内容が譲る側に連絡される。
    • ③ 譲る側が取引相手を選んで運営サイトに回答。取引が成立したら運営サイトが掲示を削除
    • ④ 求める側が運営に代金か交換チケットを送る。交換でチケット未着の場合は、一旦代金を支払う。譲る側も運営にチケットを送る。
    • ⑤ 運営が双方取引内容通りであることを確認し、チケット・代金を送付する。

公演1週間前からこんなやり取りしてて間に合うのか?!という懸念はありますが、まぁ妄想なので…。実現させなきゃいけなくなったら、もうちょっと真面目に計算します。

③公演直前
②までの取引は公演日の1週間前までを想定しているので、それ以降は従来の当人同士での直接取引で、定価以下にこだわるならおけぴのような定価取引が前提のサイトを使うのが無難かとは思います。
ただ、公演日の直前に都合が悪くなって行けなくなったときに、同行者にチケット取引を託せる場合はまだ良いですが、自分でチケットを持っているのに体調が悪いとか仕事が忙しいとかで現地に行けない場合、泣く泣く空席にするしかなかったりします。もったいない。そういうケースも、なんとか転売の仕組み作りで減らせないかなという案です。

  • 考え方

譲り先を自力で見つけて相手にチケットを渡す、というのが難しい場合には、空席にする代わりに当日券として入ってもらいたい。
ジャニ舞台公演では「特別登録受付」というものがあって、エントリーしておけば、席の用意が可能になった場合にメールか電話で連絡してくれるのです。連絡は公演日当日の場合もあるそうです。
新幹線の払い戻しのように、払い戻し手数料が必要でも、それを除いた金額は返金されるなら、全額捨てるほどは痛くはありません。

  • メリット

とりあえず空席ではなくなるし、入りたい人に入ってもらえる可能性が上がる。
チケット代金の一部は戻ってくる。

  • 運営:公演事務局
  • 受付期間:公演1週間前〜当日
  • 受付方式:電話、メール等。事務局が直接受付。
  • 利用対象:チケットを持っている本人
  • 利用の仕組み:
    • ① 行けなくなった旨を公演事務局に連絡。
    • ② 速達、バイク便、友人に託す、手段は何でもいいのでとにかく事務局が指定する場所にチケット現物を届ける。
    • ③ 事務局がチケットを受け取ったら、当日券等としてリセール。
    • ④ チケット代金は手数料を差し引いて後日返金する。


できる限り現実と夢を擦り合わせて理想的な形にしたつもりですが、いかがでしょうか? 説明が下手くそですみません。まぁ、仕事じゃないので許してください…。仕事でシステム屋がこんな仕様書を持ってきたらけちょんけちょんにしていただいて良いので…(低姿勢)

オフィシャルな転売システムだと融通がきかない部分も確かにありそうなので、従来のチケット掲示板などを全て取り締まる必要はないかとは思います。先にも書きましたが、リスクを承知で高値売買をする人たちもなくならないとは思うので、そういうことがしたい人の市場とそうでない人の市場とが棲みわけ出来ればいいのかなと思います。



現行の標準的な方法(つまり先振り込みで当落をナビダイヤルで確認してチケットが届くパターン)で販売されたジャニーズのチケットを転売するなら、という前提で考えた案なので、そもそも販売方法が変わればもう少し柔軟な転売の仕組みも可能な気がします。
次は、超個人的に理想のジャニチケ販売方法です。

チケット販売システム(案)

チケットの取引がめんどくさいのって、実券とお金のやり取りをしなきゃいけないところですよね。
今年の嵐のアラジャポアリーナツアーもQRチケット方式でした。最近普及しつつありますが、私自身がまだ数回、しかもお一人様でしか使ったことがないので、具体的にどう使うのか分かっていないところはあります。でも、チケット情報がサーバで集中管理されているため、転売はスムーズにできそうです。

  • 考え方

参考にするのはアラジャポアリーナと、劇団四季のスマートチケット(ケータイQRチケット)(スマートチケット|インターネット・チケット予約サービスガイド|劇団四季)です。
四季はQRチケットの場合のみ使えるチケット出品サービスがあるので(劇団四季インターネットサービス活用術|劇団四季)転売システムとして有用な気がします。とは言え、私自身はこれを使ったことがないので具体的な説明は出来ません…。
他のアーティストでもリセールシステムがあるようなので、もっと便利なものがあればいいのですが。
あと、舞台などコン事務以外に販路が複数あるものでも、QRチケットで共通化できると良いのではないでしょうか。チケット販売の共同事業化。QRチケットの管理システムが共用されていて、販路ごとに手数料や先行抽選などで差別化できるけれど、売るものはみんな同じ形式のQRチケットであれば、転売もスムーズです。

  • メリット
    • 申込みと当落確認をスムーズにする→Webエントリー抽選後振込、マイページ管理
    • 転売トラブルを軽減→QRチケット、転売システムをコン事務で運営
    • 名義貸しの防止、本人確認の強化→エントリー時の顔写真登録、入場時の顔認証
  • 仕組み

・Webエントリーで先抽選、当選後振込、マイページ管理
これ自体は今もありますが、とにかく全ての申込内容を完了メールかマイページで確認できるようにしてほしい!当選結果もメールとマイページの両方で確認できると助かります。振込金額は当選時に確定するので、S席からA席の振り替えでも返金不要です。振込確認完了のメールは要らないからマイページに状況を反映してもらえると安心します。
今まさに悩んでいるのですが、何口でも申し込める場合、第1希望〜第3希望まで書く1口と、第1希望のみで3口書くのとでは、当選確率はどう変わるんですかね…?(販売システムとは関係ないけど)

・エントリー時の顔写真登録、入場時の顔認証
アラジャポでは、複数の名義に同じ人の顔写真を登録して複数当選した、という噂を聞きましたが、顔認証が機械的にできるのだから(アラジャポでは目視でしたが…)同じ人の顔写真は重複チェックで外すこともできそうです。外すまでしなくても、目視チェック要としてリストアップするとか。
名義の年齢と顔の特徴が書かれたチケ掲が面白かったですw 入場時にブラックリストの人は別室に連れて行かれたり入場できなかったりしたそうですが、実際にはどのくらいだったんでしょうね。

QRチケット
たとえば2枚の場合、必ず2人で入る(親子席とか祖母連れとか)ならば2枚分のQRチケットを代表者1人が管理できるといいけれど、別で入場する可能性がある場合には連番であろうが基本的に1人1枚QRチケットを各個人の名前で発行するのがいいかと思います。四季は非会員でも四季idを無料登録している同行者にはQRチケットをメール送付できるようです。
四季idのように、チケットの枚数分、入場者との紐付けができれば、本人確認や転売も1枚ずつ独立して出来そうです。
QRチケットを使った転売システムについては具体的には考えませんが、公式が転売システムを運営するなら、取引時のチケットの実在確認ができますし、転売が成立したらチケットの名義人の書き換えもできるので、最終的なチケットの持ち主が誰なのかを公式で管理する仕組みが作れそうです。


長々と書き連ねてきましたが「本当によりよい転売システムって作れるの?」というモヤモヤを晴らしたかっただけなので、もっとマシな仕組みはもちろんあると思います。
超保守的でアナログ感が漂うジャニーズですが、いろいろ試行錯誤はしている様子は伺えるので、そんなにキリキリせずに改善を待とうかなぁ、という温かな気持ちで見守っています。企業だと思うとキィィィとなるけど、私たち、ファミリークラブだから…。
とりあえず、パスワードを電話番号下4桁から変えようと試みているのは良いことです。まずはそこから。