Endless SHOCK 2022

SHOCKはなるべく毎回ブログに記録しようと思っているのですが、コロナ禍のあれこれでここ最近は書き逃していました。
上田くんがライバル役だった2020〜2021年は、2020年の梅芸エターナルだけは劇場で観て、帝劇には行けなかったため、他は配信などの映像で観ました。元々こーさまはあまりSHOCKの映像化に積極的ではなかったようですが(それでもまー担にとっては羨ましいくらい映像も音源もある)、コロナ禍をキッカケに配信や映画やSNSなど、劇場に足を運べなくても楽しめる環境作りがされていて、ありがたい限りです。

  • 2020年

2〜3月帝劇(2/28以降中止)、9月梅芸(Eternal)
リカ:梅田彩佳ちゃん
オーナー:前田美波里さん
ライバル:上田
越岡 松崎(ふぉゆ)寺西 高田 椿 松井

  • 2021年

2〜3月帝劇(Eternal)
リカ:梅田彩佳ちゃん
オーナー:前田美波里さん
ライバル:上田
越岡 松崎(ふぉゆ)寺西 高田 椿 松井

  • 2022年

4〜5月帝劇(Eternal、本編は配信のみ)、9月博多座(本編)
リカ:綺咲愛里さん
<帝劇>ライバル:勝利、オーナー:前田美波里さん
<博多>ライバル:北山、オーナー:島田歌穂さん
越岡 松崎(ふぉゆ)原 高田 大東 今村

キャスティングについて

まずライバル役のキャスティングについて話をさせてください。
Endlessになってからのライバル役は、2005〜2006年はツバサ/リョウ、2007年はトウマ、2008〜2017年がヤラ/ウチ、2018〜2019年がユウマ/ウチ、2020〜2021年がタツヤで、2022年はショウリとヒロミツです。
2018年に優馬くんが決まった時に、それをキッカケに久しぶりにSHOCKを見ようという人がそこそこいました(我がTLの体感)。上田くん、勝利くん、北山くんが決まった時には、今までSHOCKを観たことがないという方々からの反応が多くありました(これも体感)。SHOCK自体はジャニオタによく知られた演目であり、長年ジャニオタをしていれば何かのキッカケで1度は観たことがあるという方もいますが、SHOCK出演者のファンでもなければ、なかなか自らチケットを取ろうと思うものではありません。以前見た時とキャストに大きな変化がなければなおのこと。新たな観客を呼ぶという意味で、キャスト変更は好ましいものだと考えています。

斗真から優馬までは俳優班でしたが、上田くんからデビュー組になりました。SHOCKは帝劇2ヶ月をシングルキャストで務めないといけないので、グループ活動との両立は大変です。なので、屋良・内で固定するのも致し方ないなと思っていました。だから上田くんが決まった時にはかなり驚きました。「ライバル役の候補として何度か名前が上がった」という話もあったので、ライバル役を変えていこうという案は以前からあったのでしょう。
2021年の上田くんはKAT-TUN15周年と重なっており、今年の勝利くんはアルバムリリースと重なっていました。2人とも他にレギュラー仕事もあるので、かなり大変だったと思います。そもそも光一さん自身もデビュー組なんだけど。昔は年末年始のキンキコンが終わるとすぐ1〜2月帝劇SHOCKだった記憶だし、近年は9月SHOCKやナイツテイルとドリボ演出を掛け持ちしてたりする。超多忙。しかも今年はキンキ25周年で、例年にないほどキンキ仕事が詰まりに詰まっていました。超絶激務。ジャニーズは過密スケジュールでも無理して頑張りがちだけど、くれぐれも身体は大事にしてほしい…。
光一さんと勝利くんのインスタライブで、勝利くんが休演日にセクゾのリハーサルをしていたことを、光一さんが「若い頃はそのくらい忙しいものだ」みたいなことは言わず「休演日は休ませろって言わなきゃ」「でもグループのスケジュールが分かっていた上で、SHOCKに出ると決めてくれたんだよね」と言ってくれたのがありがたかったです。忙しさは押し付けられるものではない。

ライバル役だけじゃなく、出演するJr.のファンも観に来てくれます。MA、ふぉ〜ゆ〜といったレギュラー陣が支えつつ、これまでもいろんなJr.が出演してきました。キンプリになる前の岸くんが出演した時は、その原石の輝きっぷりに圧倒されました。
今年はスケジュールの関係でこれまでレギュラー出演していた寺西くんが出られず、代わりにそのポジションを担っていたのが、初出演の原くんです。以前、浜中くんが出演した時にも凄く驚きましたが、原くんの登板にも驚きました。寺西くん、原くん、浜中くんはジャニーズJr.を卒業してジャニーズ俳優班になり、もの凄い数の舞台仕事をこなしています。SHOCKは帝劇2ヶ月地方1ヶ月の長丁場なので、それだけの期間を、内部舞台の台詞も多くない番手の役で出るようなキャリアの人かなと意外に感じました。しかし、逆にジャニーズの人だからこそ、この番手でもSHOCKに出てくれるんだろうなと思い直しました。浜中くんが出た時に、あのポジションでもちゃんと「演技」ができるのだと衝撃を受けたのでした。さて、原くんはどのような居方をするのだろうと注目していましたが、まるで毎年レギュラー出演しているかのように、あまりにも自然にそこに居ました。それは、浜中くんとのキャリアの違いによるものかもしれません。原くんはジャニーズど真ん中のバック経験が長いため、違和感を与えず溶け込むこともできるのかなと感じました。
…なんてことを書いていたら、博多座千秋楽の日に原くんがブログに経緯を書いてくれました。SHOCKは自分から志願したこと、外部舞台で鍛えてきた自分の力がSHOCKでどれだけ通用するのか試したかったこと、久しぶりにジャニーズの世界に帰りたかったこと。
なるほどなーと納得しました。私の感想もあながち的外れではないのかもしれません(笑)やっぱりSHOCKには外部では体感できない何かがある。

リカ役は綺咲愛里さん(あーちゃん)でした。元トップ娘役さんということで、こーさまは稽古の順応力に舌を巻いていたし、SHOCKファンはプロフェッショナルな魅せ方に感動していました。私は、あーちゃんがショースターさんであることを元々知っていたので、期待どおりのあーちゃんだなぁとニコニコ観ました。あーちゃんの甘いお顔がキリッとするところが好き。原くんと同じ現象ですが、最初から期待して見ているために、期待どおりの活躍には素直に満足してしまいますね。
SHOCKの中でショー要素が特に好きで、年1〜2回しか観れないのがもどかしくて宝塚を観るようになった身なので、大ハッピー案件です。私はショーが好きだけど、脈略なく場面が繋がるのが少し苦手。その点、SHOCKとBADDYはストーリーの上にショーが乗っかっているので、かなり見やすいです。

オーナー役は帝劇では美波里さん、博多座は初めての歌穂さんでした。歌穂さんには去年11月の博多座ナイツテイルの時にこーさまから出演オファーしたそうで、よく受けてもらえたな!とありがたさに震えます。そんな直前のオファーで大丈夫なのか…。キャラクタは意外と美波里さんと大きく変わらないなと感じました。

ライバル役について

勝利くんも北山くんもライバル役は初めてですが、2人とも毎年SHOCKを観ていたそうです。帝劇と博多座が同時に発表され、ライバル役として2人が出てきたとき、勝利くんは意外で、北山くんは納得でした。これはほとんどの方がそうだったのではないでしょうか。

勝利くんは帝劇で0番に立つ人なので、コウイチに対して屈折した想いを持つようには思えず、想像がつきませんでした。また、以前に優馬くんがライバル役をした時、その年齢差からコウイチがパワハラっぽく見えたため、同じようにならないかという懸念もありました。
しかし、ショウリは歴代ライバル役の中でもかなり屈折や嫉妬心が強く、コウイチのパワハラは感じませんでした。
エターナルでの上演となりましたが、開演前に本編を収録して配信するというSHOCK新規に対して優しい計らい(出演者とスタッフには鬼対応)でした。

2ヶ月の公演期間中、中盤でHigherの演出変更がありました。Higherを踊るコウイチを中心としたカンパニーに対して舞台の端で悔しそうにしていたライバルが、途中からHigherに合流するという内容です。私が帝劇で観劇したのは演出変更前の1回だったので、変更後を観れなくて残念だなと思っていたら、Higherの部分だけ映像をアップしてくださいました。神対応。ショウリはどんな気持ちでHigherに入るのか、コウイチの行動にはどんな意味が、といろいろ考えさせられる興味深い演出です。

Higherの演出もですが、ショウリのライバル役を観た感想で皆さんが口々に言っていた言葉が「継承」でした。エターナルは本編の3年後の世界で、コウイチの不在を受け入れる話なので余計にそうなってしまうのですが、ショウリが帝劇0番を引き継ぐように皆が感じたのでしょう。

北山くんはキスマイの中では前列(舞祭組ではない方)ですが、何となく中間管理職的というか、華やかに0番に立つというよりは(立てるんですけども!)脇を固める実直さがあり、ライバル役も納得でした。これまでも滝沢歌舞伎で主演の滝沢くんを支えていたことを知っていた(見てはいない)ので、そういう役割の人というイメージが元々ありました。
北山くんのライバル役は想像できる~!ぴったり~~!と言っていたら、想像とは全く違うライバル役を作り上げてきたので、観客は騒然としました。
ライバルといえば屈折・嫉妬ですが、冒頭のヒロミツはカンパニーの中で比較的穏やかにふるまっていました。しかし、時々キレる。博多座も1回しか観ていないので、何度も見れば見方が変わったのかもしれませんが、私には突然キレるヒロミツが怖くて仕方ありませんでした。
でも、コウイチとヒロミツの年齢差を考えると、ずっとイライラしているよりは、ある程度感情を抑えられる方がリアリティがあるかもしれません。

北山くんの歌い方が、想像していたよりかなりソフトで驚きました。音程の取り方がこーさまの歌い方に似ているように感じました。うまく説明できませんが。こーさまによると北山くんは喉が弱いらしいので(こーさまが日経エンタに書いてた)、舞台発声がキスマイの時と違うように感じたのは、そのせいもあるのかもしれません。このソフトな歌い方がゆえ、これまでのライバル役にあった荒々しさとは違う方向性になったのかなとも思いました。

博多座からは本編に戻りましたが、客席上のフライング演出は一部変わりました。冒頭のフライングでトラブルが起こるシーンはフライングできなくなるトラブルに変わり、2階客席に着地するフライングは黒マスクを付けて2階近くまで行くものの着地はしないよう変更されました。
変更前の演出が記憶にあるからか、変更後の「フライングできないトラブル」を「危なかった」とは感じづらく、「フライングを回避するために演出を変更したんだな」と感じてしまったのが残念でした。最初からそういう演出だと自然に感じるのが理想でしょうから。
ヒロミツの役作りも「歴代のライバル役にはないキャラクターにしようとした」ように感じてしまったので、それも残念でした。ソリタリで出とちるのが最初の感情爆発シーンですが、その時点でカンパニーの人たちは「またヒロミツがキレてる」と反応するため、それまでに「ヒロミツはキレキャラ」である認識がないと繋がりません。その場面までのヒロミツは穏やかで陽気なので、何故急にこんなにキレたの?と驚いてしまい、しかし周りは特に驚いていないという違和感が生まれました。
ただ、これらは私の初見理解力が足りなかっただけかもしれないのと、それまでの演出と比較して観てしまったことに起因している気もします。

ショウリとヒロミツを比較すると、ショウリは新公主演を何度も経験して新公を卒業したばかりの学年、ヒロミツはトップが長期政権のため自分がトップになれるか不安になっている二番手、という風に感じました(ヅカオタの感想)
ヅカオタじゃない方のために簡単に説明すると、本公演とほぼ同じ演目*1を若手だけで宝塚で1回、東京で1回だけ上演する「新人公演(新公)」というものがあるのです。新公で主演ができるのはもちろん若手の有望株です。本公演で同じ役をする上級生さん(本役さん)の演技を参考にしたり、相談したりしながら、本公演の稽古と並行して新公の稽古も行います。ショウリは新公で主演、つまりコウイチの役を何度もやっており、主演としてセンターに立つ経験もしているけれど、新公学年を卒業するとセンターに立つこともなくなり、本公演における自分のポジションを確立しなくてはいけません。そのような、自らの立場の変化への葛藤に似たものを、ショウリには感じました。ショウリはコウイチから直接学んできたため、継承の側面もあると思います。
対してヒロミツは、ずっとトップのコウイチを支える二番手であり、実力は認められているものの、コウイチがトップを退かないと自分はトップになれない。自分もトップになりたい気持ちと、コウイチのトップを認める気持ちが相反して拗らせてしまった二番手、という感じです。
いや、ショウリは新公主演してないし、ヒロミツは二番手ではないですよ。それはわかってます。ただのヅカオタとしての感想です。
このように考えると、ショウリとヒロミツの違いも腑に落ちるな、と思った次第です。

SHOCKの今後

久しぶりの本編で身体がしんどいよ~~と唸っていたこーさま(43)ですが、もうずっと前から、この形のSHOCKをいつまで続けるんだろうと心配してきました。期せずしてコロナ禍でエターナルが生まれましたが、本編の回想ありきなので、ライバル役や周りのキャストが変われば本編映像は撮り直しになるかと思います。マチソワで本編とエターナルを演る、とか色んなアイデアが(冗談交じりで)出ていましたが、本当にエンドレスに上演できる内容ではないので、体力勝負では戦えなくなったり、事故が起こる前に、何か出来るといいんだけど…と、ずっとモヤモヤ考えています。

そんな中、建て替え工事のため2025年に帝国劇場が一時閉鎖されるというニュースがありました。帝劇の公演予定はだいたい3年前に決まるので、それもあってこのタイミングでの決定なのでしょう。それならSHOCKも2025年が一区切りになるのでは…と多くの人の頭によぎったと思います。そこまで身体が保つのか?という不安はありますが、何かあっても何とかするでしょう、おそらく。それを信じて、モヤモヤしすぎずにいようと思います。でも、当たり前に来年もあるとは信じないようにしたいです。

*1:上演時間や稽古量の関係上、短縮バージョンになっている